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BCP研修


企業内リスク管理 担当:管理企画部

想定外ethnography[※1]の災害行動

 災害ethnography[※1]に関する教育では、社員にとって共通認識を持つことと、その災害実態の理解において確率的な理解(知性)ではなく、感情的な理解(感性)を実行することが必要になる。
 そのために、記憶に残る情報の伝達方法を実施するのは、想定外の恐怖など、想像を超える現実のリスクを、徹底的に印象付けすることが求められる。
 災害に直面すると、多くの人は戸惑い、頭が真っ白になるなど、瞬間の思考ができないため、その状況での的確な判断ができないことが多くあり、BCP研修では、災害状況によっては正解が無く、どちらとも問題(リスク)を持っていることを瞬時に理解し、どちらのリスクがより小さいかを判断させる訓練を実施している。
 これらの訓練を、会社として実施することで、社員自身が自分とは異なる意見・価値観の存在への気づきから多様なジレンマ[※2]の存在を認識させている。
 
 
※1:ethnography:民族誌に記録される想定外事象。
※2:ジレンマ(di-lemma):ある問題に対して、2つの選択肢が存在し、そのどちらを選んでも何らかの不利益があり、態度を決めかねる状態。

ワークショップ(思いだせない無意識状態の体験)

脳と記憶構造
 通常、日常で考えたり、悩んだりしているテーマは、そのテーマに対する意識も強く、絶えずその情報を取り出しているため短期記憶に記憶されており、必然的にテーマに対する反応はよくなる。

 フロイトの心理学では、人間の心の分類を、意識、前意識、無意識の三つに分類して、簡単に思い出せる短期記憶にある情報を意識と、なかなか思い出せないが時間が経つと思い出せる長期記憶にある情報を前意識、無意識は自分では思い出せない深層長期記憶にある情報を無意識と定義して、ワークショップでは災害対応についてはどの程度の意識が働くか、その程度によってリスクの規模も変わることを体験させている。
 

BCP策定

 緊急時の体験をワークショップを通じて、事前準備の重要さを認識させてBCPの策定を検討させる。

BCP策定チェックポイント(参考:中小企業庁BCP策定運用指針)

チェックポイント
具体的な内容
1
自社の経営を維持する
(災害時指揮系統)
①災害対策本部の立ち上げ、指揮系統を明確化
②被災直後からの、組織的な行動方針
2
人命(従業員・顧客)の安全を守る
(従業員・家族の安否確認行動)
①外出中、出張中、通勤途上の行動方針
②被災従業員および家族の安否確認方法
a)携帯又は固定電話にて緊急連絡網に基づく連絡
b)携帯電話又は公衆電話で災害用伝言ダイヤル連絡
3
人命(従業員・顧客)の安全を守る(救命救助)
①被災確認後の捜査・救助行動
②被災確認後の避難行動
4
供給責任を果たし、顧客からの信用を守る(商圏維持)
①取引先や取引銀行などに被災状況の報告行動。
②顧客への供給責任の遂行による商圏侵害防止、同業他社や協力企業への緊急時対応紳士協定の締結
5
従業員の雇用を守る
(雇用保障・生活維持)
①事業継続のメッセージの発信
(資金調達、給与支払い、事業所開設など)
②被災した直後でも重要業務を継続させる要員や復旧要員の確保(協力企業への要員派遣など応援要請)
6
地域経済の活力を守る
(生産拠点維持)
①被災しない地域にバックアップ施設の設置。
(会社の機能維持のための他地域への施設移動)
②行政と連携した組合や協会での被災中小企業の拠点づくり(仮設工場や貸工場の設置など)
7
供給責任を果たし、顧客からの信用を守る(サプライチェーン維持)
①仕入先、納入ルート・手段の多重化
②サプライチェーン全体での機能停止の防止策
8
自社の経営を維持する
(迅速な事業再開・事業展開)
①経営者のリーダシップの提示
(事業再開策、社員と協力体制、資金調達など)
②被災地の環境変化に対応したビジネスモデルを提示する
可児建設株式会社
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